
地に足のつかない人生を歩んできただけに、数々の職場を転々としてきたShinです!
さて、今回の書籍レビューは、元マッキンゼー、Google、楽天などで活躍された尾原 和啓(おばら かずひろ)氏の『どこでも誰とでも働ける―12の会社で学んだ“これから”の仕事と転職のルール』という本について紹介します。
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ご本人がGoogle、リクルート、楽天などで働いていた頃のエピソードなども交えながら、今の時代やこれから先の時代を生き抜く働き方についてのヒントになる内容になっているのではないだろうか。
著者の尾原 和啓さんを紹介

1970年生まれ、マキンゼーでキャリアをスタートしてから、NTTドコモでのiモード立ち上げ、リクルート、Google、楽天の執行委委員など渡り歩く。
現在は、インドネシア・バリ島に在住しながらFringe81執行役員などを務める。
Twitter:@kazobara Facebook:https://www.facebook.com/kazuhiro.obara
<著書>
『ザ・プラットフォーム:IT企業はなぜ世界を変えるのか?』 『ITビジネスの原理』 『モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書 (NewsPicks Book)』
“どこでも誰とでも働ける”には2つの意味がある
この2つの意味というのは、、、
①どんな職場で働いたとしても、周囲から評価される人材になる
②世界中の好きな場所にいながら、気の合うひとと仕事ができる
会社は人事制度や教育システムを変えることができず、旧来の価値観を若者に刷り込もうとしている。
主に若者たちが抱えているような漠然とした不安は、完全に正しいといえる。
終身雇用の崩壊や働き方改革などで時代は完全に変化していくのである。
著者がこの本で言いたいことは、、、
「どこでも誰とでも働ける」ことを目指すのは決して「理想論」ではなく、激動する時代をサバイブするための、もっとも「現実的」な方法
であるという。
働き方に対する、3つの大きな変化
気の合う仲間と働き、世界に向けてビジネスを発信しているひとがいる一方で、現状を変えられないと思って好きでもない職場で働くひとがいる。
働き方に対する新しい変化はすでに起きている。
その大きな変化の代表的な3つはこれ・・・。
①インターネット社会
個人が企業と対等(フラット)な関係で繋がり(リンク)、知識や成果を分け合う(シェア)ようになる。
②プロフェッショナルだけが活躍できる
①のような関係性を築ける個人ということは、必然的に何らかの分野ではプロフェッショナルであることが条件になる。
③会社と個人の関係が根底から変わる
人生100年時代において、80歳程度の寿命を想定していた終身雇用制度などが崩壊すれば、会社と個人との関係性が変わるのは当たり前だ。
この時代を生き抜くためのヒント
とはいえ、プロフェッショナルになるにはスキルの積み上げが必要であり、一長一短でできるものではない。
やりがいがあるとともに、挫折してしまうような時間との戦いでもある。
しかし、プロフェッショナルへの道というのも、時代によって質が変わってきているのだと思う。
やはり前途したようにインターネット化した社会における方法論だったり、それはひと昔前のやり方とは違うわけだ。
だから、ここでは著者も本の中で言っているいくつかのヒントをあげておこうと思うので参考にしてほしい。
■自分からギブする
インターネット社会において「ギブ&テイク」はもう古すぎる。
昨今のYouTubeなどの動画コンテンツなどを見ていても分かるが、「こんな情報を無料で提供しているの!?」というものがあるし、実際そのような内容の濃いコンテンツを発信している配信者がフォロワーやリスナーから多く支持されている。
いわば、“手の内を隠す”というのはもう流行らないのだ。
もちろん、企業秘密という戦略もあるけども、要は信頼関係を構築する手段は変わったということ。
音楽でもそうだが、楽曲は売るものではなく配るものになった。
「はい、アルバム1枚3,000円!」では知らないひとは見向きもしてくれないよ。
メジャーアーティストでも新曲はいち早くPVとともに動画コンテンツとして配信しているのに、どこぞの誰とも分からぬヤツが「曲聴きたきゃCD買って」という姿勢では話にならん。
■知識やスキルはできる限りオープンにする
前途の「ギブする」ということに繋がるけど、これは結構誰でも手軽に始められることなんだね実は…
人生経験から得た知識やスキルってのは、結構他人から見たら羨ましかったりするみたい。
「えっ!こんなことが!?」と思うようなものでも他人からしたら必要としているものでもある。
今となっては、先取りした情報をひた隠して出し抜くという方法で成果をあげることはできなくなった。
分からないことがあればネットで調べるという文化になった以上、知識やスキルはドンドンひけらかしていった方がいいということなのだ。
■検索力をつけていく
分からないことはググるというのが基本姿勢として大事ということ。
「知識やスキルは誰かがギブしてくれるからいい」というのは、全然ギブの精神ではないのはお分かりだろう。
Google先生を活用して、自分のものとして得たものはいち早くオープンしていこう。
■効率のいい読書
やはり本を読むことは大切な自分への投資なのだと思う。
Googleで検索することだけが検索力を鍛えることではなく、本に書いてあるたった1行が己の人生に多大な影響を与えることがある。
そのために1,500〜2,000円程度を投資し続けても見返りは大きい。
買ってきた本は、一字一句精読するわけではなく、パラパラページをめくりながら、1冊あたり3〜5分くらいでとりあえず最後まで読みます。
著者もこのように言っているが、俺も本の読み方としてはこんな感じだ。
ただ、3〜5分で最後まではいかないが、、、
俺の場合はまず、「あとがき」から読み、次に著者のプロフィールをザッと見て、目次に行き興味をそそるタイトルの項目のページを読む。
そして、気になるところやあとでまた読み返したいと思ったところには、マーカーで印をつけておく。
このような読み方で2019年圧倒的に読書の量が増えたし、本を読むことが好きになれた。
それも、2018年末に読んだ1冊の本がキッカケになったのでここでも軽く紹介しておこうと思う。
『レバレッジ・リーディング』という本を読んで、読書に対する考え方が変わり今日まで読書を楽しめる習慣をつけることができた。
【100倍の利益を稼ぐ】『レバレッジ・リーディング』で読書を習慣化しよう!
『どこでも誰とでも働ける』で心に残った言葉たち
その他、俺に響いた言葉などをいくつか紹介しておこうと思う。
■ネット時代にふさわしいのは、とにかくどんどん実行してみて、あとから軌道修正をはかるDCPAです。
まずは行動あるのみってこったな。
■人生を豊かに生きていくためのコストは、以前と比べて格段に安くなっている
好きを仕事にできる世の中で、会社での失敗が人生の終わりを意味するような時代は終わったということ。
■たとえどんな誘惑があっても、OBゾーンには手を出さない。
「ここまではやるけど、ここからはやらない」という線引きを、著者が勤めていたリクルートではゴルフに例えて「OBゾーン」と呼んでいたらしい。
個人の好きというのは、いわば拘りや美学に対する共感を生む部分だ。
金さえ設けれれば中身なんてどうでもいいというような筋の通ってないことをやってしまっては元も子もないということ。
■プロとしてやっていくなら、アカウンタビリティが必須になる
「アカウンタビリティ=説明責任」
自分の仕事をクライアントに説明できなければ成立しないということ。
これも著者がマッキンゼー時代に叩き込まれた重要なことだそう。
■生き残りのヒントは「三木谷曲線」にある
三木谷イズムの真髄は、1年365日、毎日の継続を重視している点です。その象徴としてよく語られるのが、「1日1%の改善」です。
楽天の三木谷浩史氏の考え方によるもの。
『どこでも誰とでも働ける』を読んで 〜まとめ〜
いやぁ〜、どうしても長文になるねぇ・・・ww
さて、いかがでしたでしょうか!?
著者も転職をいくつかしているし、著者とは出来が違うのはもちろん理解した上でのことだが俺も職場を転々としている方だけど、、決して転職することが正義だと言っているのではない。
働き方は確実に変わっていくし、そこから目を背けてはいけないということ。
また、生きにくい時代になったと思うのではなく、自分の好きを仕事にできるチャンスとして捉えることで道は開けていくことを感じていただきたい。
負けそうになるときも多々あるし、全てを投げ出したくなるときもある。
精神の安定をはかるときのひとつとしは読書もオススメだと思う。
自己啓発系の本やスピリチュアルな観点からのアプローチもいいが、こういうビジネス書からも意外と精神の安定はもらえるものだ。
なぜなら、ビジネスというのはマインドが何よりも大事だからだろう。
だから、ビジネスマンや経営者というのは、自己啓発系のセミナーなどに参加していることが少なくない。
ビジネス書を読むようになって、著者の思いを読み取っていくと書いてあることが自己啓発系のことに精通しているのが分かる。
それは、何も胡散臭いということではなく、マインド=意識が行動を変え、大きくは人生を変えるということを著者自身が身をもって体験しているからなのだ。
重複するが、1,500〜2,000円程度の金額を投資して得られるリターンとしては、読書は最大の投資といえる。
ぜひ、誰かに提供できるような自分の好きが何も見つけられないと悩んでいる方にも、何かしらのヒントになれば幸いです。
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